レヴュー「銀座の柳」

 弥生座の舞台にレヴュー「銀座の柳」の幕が上った途端、二階の客席からそう奇声があがった。「東銀子頑張れ!」 知らぬ人は、東銀子とは舞台の前方へ一人抜け出してチャールストンを踊っている主役の踊子だと、思ったかも知れぬ。が、実は後列の隅の方で沢山の踊子にまじって細い足を無気力にあげている胸の薄い少女...

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勘定を払って表へ出ると

 勘定を払って表へ出ると、男はしきりに洟をかみながら待っていた。蓄膿症らしい。(随分威勢のあがらぬ与太者じゃないか)豹一はその男を小馬鹿にしたくなった。男は洟をかんだあとの紙を小さく畳んで袂にいれると、鼻をクスンクスンさせながら、「随いて来い」と、言った。豹一は黙ってうなずいた。 男は御堂筋をナン...

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自尊心を傷つけられた想い

「いやな人!」と、逃げられたら、自尊心を傷つけられた想いに先ず当分は悩まなくてはならない。いや、逃げられるぐらいならまだ良い方だ。「キャッ!」と、声を立てられたりなぞすれば、眼もあてられない。しかも、その可能性はどうやら無限大だった。女はべつに好意を示しているわけでもないと、豹一は思っていた。それど...

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